2007-09-27

Anouk Aimée 1961

「ローラ」Lola (1961仏ジャック・ドゥミ)より
『ローラの歌』Chanson de Lola (1:30)



マックス・オフュルスに捧げられたジャック・ドゥミの長編第1作。ヒロインのローラはジョセフ・フォン・スタンバーグ監督の「嘆きの天使」(1930)でマレーネ・ディートリッヒ演ずるLola Lolaから名前とキャラクターを拝借してきたもの。と言ってもディートリッヒのように男を破滅させることにはならないのだが。

ミッシェル・ルグランと初めてコンビを組んだ作品でもあるのだが、全面的にルグランの音楽を使用したわけではなくモーツァルトやベートーヴェンなども使用している。ドゥミによると「音楽のないミュージカル」のつもりで撮ったとのことだが、いわゆるミュージカルではない。

アヌーク・エーメの吹き替えをやったのは、Jacqueline Dannoという女優で歌も歌う人。ラテン・ジャズっぽいバックに対して自由律な歌唱。オリジナルなメロディや譜割から完全に逸脱した、悪しきシャンソンの典型みたいな歌い方だ。本来なら否定したいところだが、こうして映像付きだと妙に説得されてしまう。声そのものも官能的だし。もちろんアヌークの姿態もね。

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