「ケメ子の唄」(1968松竹・田中康義)より
『ユメがほしい』(0:43)
1968年に流行った『ケメ子の歌(唄)』にあやかってできた映画。GS映画というよりも「歌謡映画」といったほうがあたっているかもしれない。主演の小山ルミ扮するケメ子がゴーゴー・コンテストに出場しているシーンで、山口富士夫率いるザ・ダイナマイツが演奏をつとめている。GS研究家の故・黒沢進氏はザ・ダイナマイツを「2大R&Bバンド」のひとつと位置づけていた(もう1つはボルテイジというGS)。デビュー・シングル『トンネル天国』に続く第2弾『ユメがほしい』は、橋本淳作詞・すぎやまこういち作曲の凡庸な曲で、Bメロの最後はまるで『ブルー・シャトー』だ。
このクリップには出てこないが『ケメ子の唄』を歌ったジャイアンツが映画に出演している。そもそも『ケメ子の歌』を先に出してより多くヒットしたのはダーツというグループなのだが、なぜか後追いのジャイアンツの『ケメ子の唄』で松竹は映画をつくったのであった。
ところで作者不詳だというこの『ケメ子の歌(唄)』そのものが、フォーク・クルセダーズの『帰ってきたヨッパライ』を真似て早回しヴォーカルをフィーチャーした(このアイデアそのものは米のチップマンクスからだろう)二番煎じ・三番煎じのものなのであった。
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