2007-10-01

笠智衆 Chishu Ryu 1962

「秋刀魚の味」An Autumn Afternoon
(1962松竹大船・小津安二郎)より 『軍艦マーチ』(3:54)


軍艦行進曲

作詞:鳥山 啓
作曲:瀬戸口 藤吉

著作権:消滅(詞・曲)

一、
守るも攻めるも黒鉄(くろがね)の
浮かべる城こそ頼みなる
浮かべるその城日の本の
皇国(みくに)の四方(よも)を守るべし
真鉄(まがね)のその艦(ふね)日の本に
仇なす国を攻めよかし

二、
石炭(いわき)の煙は大洋(わだつみ)の
竜(たつ)かとばかり靡(なび)くなり
弾撃つ響きは雷(いかづち)の
声かとばかりどよむなり
万里の波濤(はとう)を乗り越えて
皇国(みくに)の光輝かせ


明治三十年頃作
明治四十三年改作


またしても「天翔艦隊」さんより転載させていただきました。こんなに古い曲だとは知りませんでした。

この映画については皆様よくご存知だと思いますので、くどくど申しません。1、2点のみ。蓮實重彦氏の「監督 小津安二郎」での記述(例によってうろ憶えな引用で申し訳ない)、「不可視(だったはず)の階段」の突然の出現。この記述に驚いたことを昨日のように思い出します。

それと、『軍艦マーチ』の楽団演奏(小規模な楽器編成だと思うが、詳細については知らない)に続いてエンディングに流れる音楽(タイトル『終曲』、作曲:斉藤高順)がイイ。昔はじめて小津映画を観たころは、さほどには思っていなかったように記憶します。少々湿った叙情的なメロディですが、通俗的ではなく高雅な感触があるなあと思っています。斉藤高順の小津の映画音楽で『終曲』よりも有名なのが、「早春」「東京暮色」「彼岸花」に使われた通称『サセレシア』。ポルカ調のこの曲、あまり似てないとは思うのですが、個人的にはジャック・タチの映画の音楽を想起させます。

「天翔艦隊」さま、メールで転載のお願いを申し上げましたが、不都合なところはございませんか? これをご覧になっていましたら、ご連絡いただければ幸いです。

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