2007-10-22

Marx Brothers 1932

「御冗談でショ」Horse Feathers(1932米ノーマン・Z・マクロード)より
“Everyone Says I Love You” (2:18)



パラマウントでの長編5作のうちの4作目。パラマウント時代はフォー・マルクス・ブラザース(年長者からチコ、ハーポ、グルーチョ、ゼッポ)だったが、MGM第1作の「オペラは踊る」(1935)の前に末弟ゼッポは芸人をやめてエージェント稼業に鞍替えしてしまう。彼らのMGM時代の映画がパラマウント時代よりもパワーが落ちたといわれる原因のひとつには、ゼッポの脱退があるのではなかろうか。「ノーマル・ガイ」の役割を担ったゼッポの不在によって、チームのバランスが悪くなったといったらよいだろうか。

ビートルズ映画がしばしばマルクス映画のイミテーションだといわれるのもむべなるかな、グルーチョの不遜さやナンセンスな言葉遊びが‘A Hard Day's Night’(1964)のジョン・レノンのお手本になっていることは明白だが、それ以上に大きいのがマルクス映画が「4人組」映画の金字塔だということであろう。

それにしても、ここでのグルーチョのふるまいのアナーキーなこと。
ピート・タウンゼントジェフ・ベックがぶっ壊すよりもジミヘンが燃やすよりもはるか前にこんなことをやっていたという驚き。英語版でないのがちょっと残念。

画像と音が粗いので上げなかったが、ゼッポとハーポが同曲をやるシーンもこちらでどうぞ。もうひとつ、ハーポだけのシーンはこちらで。ハープ演奏のアルバムも出しているハーポの名人ぶりがたっぷり見られる。

もうひとつ、チコのピアニストぶりが楽しめるクリップはこちら。チコの音楽界への貢献も音楽マニアとしては見逃せないところ。彼はチコ・マルクス楽団というビッグ・バンドを持っていて、ここをキャリアのスタートとしたミュージシャンにメル・トーメバーニー・ケッセルがいる。

●グルーチョ・マルクスのフィルモグラフィ
●ハーポ・マルクスのフィルモグラフィ
●チコ・マルクスのフィルモグラフィ
●ゼッポ・マルクスのフィルモグラフィ
●マルクス・ブラザース @ Wikipedia
●ノーマン・Z・マクロードのフィルモグラフィ

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