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2008-03-06

Claudia Cardinale 1971

「華麗なる対決」 Les Pétroleuses (1971 仏・伊・西・英 クリスチャン・
ジャック)より “La Fille De La Prairie” (2:42)



2008-01-08

Monica Vitti & Terence Stamp 1966


「唇からナイフ」 Modesty Blaise (1966英ジョセフ・ロージー)より
“The End (We Should Have)”(1:33)



長編第1作の「緑色の髪の少年」(1948)以外面白いと思ったことがないジョセフ・ロージーの作品。映画マニアからの嘲笑を浴びてもいい。わからんモンはわからんのじゃ。そんな中でちょっと毛色の変わった作品がこれ。原作がイギリスの新聞連載のコミック・ストリップしかもスパイものとあっては、観客は痛快娯楽作を期待しようというもの。ところがロージーは一筋縄ではいかない。笑いのポイントが謎な作品で、同系列の作品でいうと個人的に大好きな古い方の「カジノロワイヤル」(1967英ジョン・ヒューストンほか)などとは大違い。とにかく変だというしかない。

アントニオーニの「情事」(1960)で元祖アンニュイ女優として有名になったモニカ・ヴィッティと「コレクター」(1965英米ウイリアム・ワイラー)などで変態・性格破綻者役専門の俳優というイメージが強いテレンス・スタンプの共演。このキャスティングはいい。しかし歌は如何なものか。この絶望的に下手なデュエットはご愛嬌として看過すればいいのだろうか。お世辞にも味があるとはいえないシロモノで笑えもしない。困ったものだ。作曲者のジョニー・ダンクワースは英国のジャズマン。歌に入る前のスコアも彼が担当している。いいアレンジだけに歌との落差が残念に思えてならない。これこそ「吹き替え」にすればよかったんじゃない?

●モニカ・ヴィッティのフィルモグラフィ
●モニカ・ヴィッティ @ Wikipedia
●テレンス・スタンプのフィルモグラフィ
●テレンス・スタンプ @ Wikipedia
●ジョニー・ダンクワースのフィルモグラフィ
●ジョセフ・ロージーのフィルモグラフィ
●ジョセフ・ロージー @ Wikipedia

Silvana Mangano 1951


「アンナ」 Anna (1951伊アルベルト・ラットゥアーダ)より
“El Negro Zumbon” (2:35)

「アンナ」 Anna (1951伊アルベルト・ラットゥアーダ)より
“Non Dimenticar” (2:08)


ペレス・プラードからインドロックトワンギーズまで様々なカヴァーのある“El Negro Zumbon”。そしてアマリア・ロドリゲスをはじめ数多の歌手のレパートリーとなった“Non Dimenticar”。本作の音楽担当はニーノ・ロータだが、この2曲の作者はそれぞれ別の人たちで映画のために書かれたオリジナルだ。歌っているのはFlo Sandonsという歌手でシルヴァーナ・マンガーノ本人ではないとされるが、本当のところははっきりしない。写真でも判る通り(たぶんだいぶあとになって録音された)本人のレコードも存在するのでね。

当時全世界的にちょっと流行ったらしいバイヨンのリズムに乗せて歌われる“El Negro Zumbon”。バイヨンはブラジル発のリズムでルイス・ゴンザーガが有名だ。映画でも伴奏陣はブラジル人と思しいが、歌詞はなぜかスペイン語。余談だが当時日本でも生田恵子という人がゴンザーガの指導のもと、現地録音をして帰国後『東京バイヨン』などのヒット曲を出したらしい。復刻CDも出ているらしいので是非聴いてみたいものだ。詳しくはこちらを読んで下さい。

「にがい米」(1949伊ジュゼッペ・デ・サンティス)や後年のパゾリーニヴィスコンティ作品で知られるマンガーノだが、この作品でもとても魅力的。ボディライン・身のこなしも素敵だけど、顔のクローズアップが素晴らしい。監督のラットゥアーダは日本公開作が少なくてあまり広く知られていないが、駆け出し時代のフェリー二に脚本を書かせたり、監督デビュー作に共同監督として名を連ねるなどイタリア映画界ではVIPなおひと。ネオリアリズム映画から青春映画やエロい映画まで撮る節操のなさが嫌われたのか、映画作家としてはあまり認知されていないようだ。マンガーノともども大いに気になる人である。

●シルヴァーナ・マンガーノのフィルモグラフィ
●シルヴァーナ・マンガーノ @ Wikipedia
●アルベルト・ラットゥアーダのフィルモグラフィ
●アルベルト・ラットゥアーダ @ Wikipedia