「青春航路」(1957宝塚=東宝・瑞穂春海)より
『スワニー』Swanee (2:17)
「青春航路」(1957宝塚=東宝・瑞穂春海)より
『シシカバブー(串カツ・ソング)』(2:42)宝塚映画(1951~1968年に映画制作をした東宝の子会社)初のカラー(イーストマン)&シネスコ(東宝スコープ)映画(1957年12月封切)。ちなみに東宝本体では同年7月封切の「大当たり三色娘」(杉江敏男、元祖三人娘シリーズの3作目)がカラー&シネスコの嚆矢。
本作にはゲストで雪村いづみも出演していて『黒田節マンボ』を江利とデュエットしている。ほかに江利が中野ブラザースと下駄タップを見せる『おてもやん』や『祇園小唄』などもあるのだが、割愛した。興味のある方はリンクをクリックしてご覧下さい。
『スワニー』は、ジョージ・ガーシュインの最初の大ヒット曲で、前エントリーのアル・ジョルソンによって有名になった曲。ブロードウエイ・ミュージカル「ショウボート」風のセットが印象的。江利の歌いっぷりは無理がなくてスッと聴ける。
『シシカバブー(串カツ・ソング)』は、調べたかぎりではRalph Marterie(ラルフ・マーテリー)というビッグバンド・リーダー兼トランペッターが放った1957年5月のインスト・ヒットのカヴァーかと思う。ちなみに江利はこの曲を同年9月にSPでリリースしている。編曲は越路吹雪の夫、内藤法美。演奏は見砂直照と東京キューバンボーイズである。1954年の『ウスクダラ』(『シシカバブー』の間奏にメロディが登場)、1955年の『イスタンブール・マンボ』に続く「エセ中近東ソング」とでもいうべき路線の1曲。ちなみに『ウスクダラ』はアーサー・キットがオリジナルだが、『イスタンブール・マンボ』のオリジナルは誰なんだろう? ムーンライダース・ファンの方教えて下さい。
ムーンライダースと言えば、彼らがアルバム「イスタンブール・マンボ」の前に江利チエミとアルバムを作るプロジェクトが途中で頓挫して未完成に終わり(前出3曲を含む全曲お蔵入り)、それにインスパイアされてアルバム中の『イスタンブール・マンボ』、『ウスクダラ』を発表したという話がある。詳しくは当ブログもブックマークしている「江利チエミファンのひとりごと」を見て下さい。
とにかく『シシカバブー(串カツ・ソング)』はストレンジでイイ曲です。
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2007年9月27日;『イスタンブール・マンボ』のオリジナルが判明。1953年の“Istanbull( Not Constantinople ) ”がその曲。アーティストはフォー・ラッズ。フォー・フレッシュメン・フォロワーのコーラス・グループ。中近東風のメロディをマンボにのせたのはチエミ・オリジナルと言えそうだ。
2007-09-20
江利チエミ Chiemi Eri 1957
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thornhill
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Tags: 1950s, C: George Gershwin, D: 瑞穂春海 Shunkai Mizuho, MG: 歌謡曲 Kayokyoku/J-Pop, N: 日本 Japan, S: 江利チエミ Chiemi Eri
2007-08-12
笠置シヅ子 Shizuko Kasagi 1950
「ペ子ちゃんとデン助」(1950松竹・瑞穂春海)より
『買物ブギ』(3:52)作詞:村雨まさを、作曲:服部良一となっているが、この「村雨まさを」は服部良一が作詞するときのペンネームなのである。よく話題になる「わしゃつ××で聞こえまへん」「これまため××で読めまへん」は単なるナンセンスで罪はないと思うのだがいかがだろうか。
この歌で思い出すのは相米慎二の「雪の断章」(1985東宝)で、ストーリーと全く関係がないシーンでこの歌がたしかフルコーラス使われたと記憶しているのだが、その後一度も観直していないのでちょっと自信がない。かなり変わった使い方だったが異様な迫力があって、映画のほかのシーンはほとんど忘れてしまったが今でもそのシーンははっきり憶えている。
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thornhill
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Tags: 1940s, C: 服部良一 Ryoichi Hattori, D: 瑞穂春海 Shunkai Mizuho, MG: 歌謡曲 Kayokyoku/J-Pop, N: 日本 Japan, S: 笠置シヅ子 Shizuko Kasagi
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